とりぱん12
予約していた「とりぱん12」が楽天から届いた。
寝る前にベッドの中で読むのが定番。
う~ん、落ち着く。癒し系のマンガなのね。
作者は北東北在住のとりのなん子というマンガ家さん。
2005年、雑誌「モーニング」の作品公募で大賞をとったエッセイマンガ「とりぱん」は現在まで同誌で連載が続いている。
とりぱんとは野鳥に与えるパンのことで、庭にやってくる野鳥との交流を、
温かくユーモラスに、時に過激にブラックに描いていてこれがすごく面白い。
癒し系のマンガだからといってほのぼの優しい路線かと思ったら大間違いで、
シニカルな目、時には毒を含んだブラックな思考が、
ごく自然にすべての命を慈しむ心と同居しているのが素晴らしいところ。
登場するのはスズメ、ヒヨドリ、メジロなどのよく見かける鳥から、
アオゲラ、コゲラ、オナガ、コムクドリ、シメ、カワラヒワ、
はたまたキレンジャクやヒレンジャクまで、さすが自然に恵まれた東北というか、
こんなのが庭にきてくれたらいいなあ~とうらやましくなったりする。
さらに池に飛来する白鳥やカモなどの、普通のイメージとは一味ちがったルポがこれまた面白い。
野鳥だけではなく、近所の猫や犬、羊やカモシカ、飼っている金魚などもしばしば登場するので、
時々ねこぱん、魚ぱんなどとも言われるが、
ちょっととりのさん、最近もろに
むしぱんになっていませんか?
いや、私的にはぜんっぜんOKなんですけど。
嫌がる人もいるようだけど、その「自覚無き虫めづる姫君ぶり」が何とも痛快。
カマキリ、クモ、チョウやガからスズメバチ、ダンゴ虫まで、登場する虫も多彩。
野鳥や犬猫、金魚を可愛がるくらいなら、人は温かい目で見てくれるだろうけど、
死にかけのカマキリを保護して餌のハエを獲ってやったり、
アゲハの幼虫のために山椒やパセリを植えて家の中で越冬させたり、
ファーブルよろしく狩人バチの奮戦を1時間半も観察したりするって
やはりドン引く人も多く、「変人」の烙印押される危険大。
しかし作者は全然そんなこと気にしないと思う。
実際にこういう女性ってあまりお目にかかったことがなく、
虫がキライといいながら実はけっこうむしぱん的なところもある私など
(写真俳句サイトにしばしば虫登場)すごく興味をひかれる。
本当言うと、今年は「あの日」以降、
しばらくこのとりぱんに縋って生活していた。
東京を彷徨った3月11日の深夜、TVで津波の映像を見て
「なにこれ、特撮・・?」とつぶやいたあの日、
それに次々と続く原発の大事故のニュース。
あの頃誰でもがそうだっただろうけどしばらくは不安で不安で、とうとうニュースも見られなくなり、
そんな時、とりぱんを読んでいる時だけは心が和み、安らいでいられた。
作者は東北在住のため、心配になって検索したら大きな被害は受けなかったとのことで安心したが・・
後日、11巻に収録された「その日」を読んだ時はしみじみと感動した。
失うもののない日常を生きる野性生物、
対して作り上げたものの崩壊に、あまりにも弱かった人間。
それでもそれぞれの日常を生き、役割をまっとうすることが大切なのだと。
その通りだと思う。
そして震災のずっと前に読んだ第1巻のラスト、
「何でもない日常こそがすべて」という、震災後誰でもが思ったであろうフレーズ
が、実感を持ってよみがえり、繋がっていく・・
いやいや、暗くなるのはよしましょう。
「とりぱんは皆さまに楽しい気分になってもらうためのもの」と作者も書いている。
はい、楽しい気分になってどんなに救われたことか。
そのうちM岡にとりぱんツアーに行きたいな。
とりのさん、今後もとりぱん、個人的にはむしぱんもどうぞよろしく♪









































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