2012年大河ドラマ「平清盛」第1回
さて2012年大河ドラマ「平清盛」が始まりました。
予告編をチラと見た限りでは、また「龍馬伝」の時のように映像が凝っているみたい!とおおいに期待した。
1972年、仲代達也主演の「新・平家物語」も観ているので、
全く違った清盛像が見られそうと、それも楽しみだった。
「新・平家物語」もけっこう良かったのよね。
で、第一回を観た感想といえばまず・・・
暗い!
暗すぎる!
陰惨!
犬も死ぬし![]()
というイメージかなあ。
平安という遠い昔になっちゃうと、
今からは想像もできないほど「異界」になってしまうのは理屈ではわかっているのだけど、
それをけっこうリアルに突きつけてくれた感じ。
しかし待てよ。
去年の「江」では軽い!軽すぎる!少女マンガだ、と文句を言った私ではないか。
万福丸の残酷なエピソードをスルーした、と文句をつけたではないか。
ならばとリアル路線を採ってくれたのなら、それはそれで評価するべきなのかもしれない。
考えてみれば最近の大河で何がイヤだって「現在の価値観」を持ちこんだテーマが多かったこと。
乱暴に言っちゃえば「人の命は地球より重い」「生きてることは素晴らしい」的な。
でも昔はそんな価値観はなかったし、そんなのんきなことを言える時代ではなかった。
人は飢えや病で簡単に死に、あるいは理不尽に殺され、
人としての尊厳など考えたこともなく、生きるのに精一杯だったのが庶民の現実だろう。
そこへ無理やり現在の価値観を持ち込んでヒューマンドラマに仕立てようとするからいかにもわざとらしく白々しいドラマになっていた。
それを脱却するのなら歓迎なんだけど。
ただねえ・・「大河ドラマ」だからねえ・・
龍馬のノーテンキな八方美人さには辟易したけれど、明るさはあったものね。
まあ時代が全然違うし、今回は苛酷な運命に傷つくのが子供だったからよけいつらかったけれど、
その点では本命の主人公が出てくるのは来週だから、
次回に期待することにしましょう。
でも登場人物はおおむね良かった。
メイクも「江」の時のようなのっぺりさは無く、汚れは汚れ、
美は美とはっきりして期待通りの凝り方。
伊東四朗の白河法皇の冷酷無比なド迫力には圧倒された。
そういえばもともと怖い顔ですものね。
人生50年の時代ならもう晩年のはずの中井貴一が青年武士(清盛の父)の役。
それが全然無理に見えないのがすごいところ、さすがです。
他なら主役級の俳優がずらりと揃うのも大河の魅力。
参ったなあ・・と思ってしまったのが、
「遊びやせむと生まれけむ」
遊びやせむと生まれけむ
戯れせんとやうまれけむ
遊ぶ子供の声聞けば
我が身さえこそゆるがるれ
(梁塵秘抄)
一見楽しそうなその奥に深い哀しみを湛えたようなこの今様、
何故か前から大好きだったのが
「あ、メロディがついてる・・・」
というわけで清盛の母、舞子がこれを歌う澄んだ歌声と、
壮絶な最期が深く刻みつけられてしまった。
吹石一恵の舞子、40分で死んじゃったけど、その鮮烈さは誰よりも印象的だった。
この歌、オープニング曲の最後にも入っているけど、
どのようなテーマにリンクしていくのか興味あるところだ。
調べたら視聴率はかなり悪かったみたい。
今の暗い世相からすれば、暗い話は見たくもない人が多いだろうから、
そういう意味ではNHKも少し考えないとますます状況は悪化するかも。
どちらにしても好みがはっきりと出る、万人に受けるドラマではなさそうなので。
あと「王家」という呼び方がひんしゅくをかっているようだが、
好意的に考えれば第一回でもたっぷり描かれていた通り、
朝廷のドロドロしたエピソードを描かなくてはならないので、
「天皇家」とはっきり言わず、フィクションっぽくぼかしたいのでは・・と思ったけど。
でも天皇の固有名詞まで出しているんだからその理屈は通らないよね。
「王家」という言い方は誤解を呼び不快さを感じさせることは間違いなく、
怒って離れていく人も多いでしょうね。
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