坂東玉三郎特別舞踊公演
「坂東玉三郎特別舞踊公演」を観に日生劇場に行ってきました。
歌舞伎座さよなら公演最後の演目、「助六」以来だから1年半ぶり。
玉さまあまり東京で活動していなかったし、
今年初め海老蔵の騒動での急遽の代替公演チケットはあっというまに売り切れ。
悔しい思いをしました。
今回は産経リビングから割引の案内メールが来たので即ゲット。
2階の3列目で舞台はよく見渡せるのですが、やはりちょっと遠かった。
もちろんオペラグラスをしっかり持参しましたが。
今回は3つの舞踊、「傾城」「藤娘」「楊貴妃」
舞踊なのでそれぞれの時間はあまり長くはなく、休憩のほうが長いくらいでしたが、
一人で回す舞台なので準備に時間がかかりますよね。
最初の「傾城」が始まった時から、もうずっと鳥肌です。
何と言ったらいいのか、もうボキャ貧と言われようともただただ美しい・・のひと言なんです。
あまり美しいものを見ると泣けてくるのですが、何度かそれに襲われました。
あの美しさは「奇跡」の部類。
「助六」の時もそうだったけど、オペラグラスを持つ手が硬直して離れない感じ。
全体像も見なくちゃと思うのだけど、8割はオペラグラスで観ていたかも。
何が素晴らしいって、表情なんですよね。
クリアでいて、時に紗がかかったように、あるいはスローモーションのように、
表情が変わっていく。
硬質なクリスタルのような表情が、次の瞬間花が開いたような微笑に変わる、
ゾクッとするのは、魔に魅入られる、というような部分も確かにあるからなんでしょう。
それなのに周囲を見ると、オペラグラスを持っている人は数えるほど。
え~っ!もったいない。
他人事ながらヤキモキして、おせっかいにも隣の女性二人連れに、
「アップでご覧になってみませんか?」とオペラグラスを押し付けちゃいました、(笑)
(とても喜んでくれましたけど)
踊りの良し悪しをどうこう言える立場じゃないけれど、全体があれだけ完璧に美しいということは、踊りも完璧なんじゃないかと。
そういえばずっと観たかった「藤娘」
実は私もほんのちょっと日本舞踊を習ったことがあって
(友人には「似合わないわよ~」と一笑に付されましたが)
「藤娘」も少し習いました。
でも当時はその踊りの心みたいなものが全然わからなかった。
今回玉さまの藤娘を見て、その振りが何を表すのか、
その心が手に取るようにわかったのにちょっと驚きました。
まあ歌舞伎座に何回も通って踊りも色々観たので、
知らずしらず勉強になっていたのかもしれませんが・・
それにしても本当に素晴らしいです。
藤の精、傾城、楊貴妃、それぞれそれ以外の何者でもなかった玉さま。
幕が閉じると拍手は鳴り止まず、
何度ものカーテンコールで優雅に応える姿、同時に観客への真摯な思いが伝わってきて胸を打たれました。
歌舞伎座さよなら公演では家に帰らず
歌舞伎座に寝泊りするほど全身全霊を燃やし尽くしたと聞きますが、
そのストイックなまでの情熱が熟成してあれほどのオーラを生むのでしょうね。
あれほどの人は今後当分出てこないような気がするし、
だとしたらその舞台はどれほど貴重なことか。
こっちももう若くないし、機会が許す限り「追っかけ」しなくちゃとつくづく思った次第です。
ところで日生劇場ですが、海底をモチーフにデザインされたそうで、
曲線を生かした壁の構造、レトロなタイル張りなどちょっと変わった雰囲気が新鮮でした。
そんなことは全く覚えていませんでしたが、実は40数年前の高校生の頃、一度行ったことがあるのです。
劇団四季の「白痴」を観にでした。
その公演の主役ムイシュキンに抜擢されたのが新人の松橋登で、
それを紹介した新聞記事の彼の写真を見て雷に打たれたようになり、
どうしてもどうしても彼を見たくて・・(笑)
その後松橋さん、TVや映画でも活躍されていましたが、今はどうされているのかしら?![]()
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