2010年二月大歌舞伎・夜の部
歌舞伎座さよなら公演もあと3ヶ月を残すのみ。
二月公演、初日夜の部に行ってまいりました。
今回は友人と一緒なのでなるべくいい席で・・とチケットを探したかいあって、
7列目のほぼ真ん中という最高の席をゲット♪
今年になってからチケットの値段が大幅にはね上がり、コノヤローと思いつつもやはりやはり観たい!には勝てず。
それでも2階後方の一等席(ろくに花道も見えない)も同じ2万円ならこちらは3万円の価値あるもんね
と思うことにして何とかナットク。
2列前のななめ左には中曽根元首相もいらしてご観劇でした。
今回は十七代中村勘三郎さんの23回忌にあたるということで追善公演と銘打ち、勘三郎さんにゆかりの深い演目ばかり。
といっても歌舞伎ファン歴わずか1年の私はお顔を見たことがある、程度で何も知らないのですが。
もちろん子息である十八代勘三郎が多くを演じます。
夜の演目は「壺坂霊験紀(つぼさかれいげんき)」「高坏(たかつき)」
そして「籠釣瓶花街酔醒(かごつるべさとのえいざめ)」の三つ。
「壺坂霊験紀」は西国の霊場、壺坂観音のそばに住む夫婦の物語。
盲目の夫に三津五郎、妻に福助、登場人物はふたりだけです。
夜中にいなくなる妻が浮気をしているのではと疑心暗鬼になる夫。
実は目が治るようにと、夜ごと観音様にお参りをしていたという真相を知った夫は妻の真心に感じ入り、自分さえいなければ幸せになれると死を決意して、崖から身を投げてしまう。
それを知った妻も、夫をひとりで行かせることなどできぬと後を追うのですが・・
ふたりの心理、夫婦の情愛が細やかに描かれて引き込まれます。
妻の福助のたおやかさ、優しさ、可愛らしさがほんとに自然で、見惚れてしまいました。(ちなみにこれはハッピーエンドです)
「高坏」は狂言風のコミカルな舞踊劇。
桜満開の舞台が目の覚めるような美しさです。
花見のために高坏を買ってくるように命じられた次郎冠者(勘三郎)、
ところが彼は高坏がどんなものなのか知りません。
そこへやってきた高下駄売り(橋之助)に高下駄を高坏だと言いくるめられ、買わされてしまいます。安心した次郎冠者は殿様から預かったお酒を一杯、二杯と飲み初めて・・
酔っ払った次郎冠者が下駄のタップダンスを踊るのがみどころ。
その所作と踊りに何だかチャップリンを思い出してしまいました。
くっきりとした文様も鮮やかな衣装も素晴らしく、ただもう面白おかしく観ていられる楽しさいっぱいの演目。
そしてお目当ての「籠釣瓶花街酔醒」
4ヶ月ぶりの玉さまに逢える!ともうわくわく♪
この芝居の主人公、佐野次郎左衛門も先代の勘三郎の当たり役だったそうで、それを当代勘三郎が演じます。
実直な田舎の商人、次郎左衛門はある日見物に立ち寄った吉原で、ナンバーワンの花魁、八ツ橋(玉三郎)の美しさに魂を奪われる。
以来、八ツ橋のもとに通いつめ、身請けの話を進めることに。
八ツ橋も穏やかで誠実な次郎左衛門に好意を持ってはいたが、実は彼女には昔からの恋人(というか間夫、早くいえばヒモ的存在)がいた。
その男、栄之丞(仁左衛門)は身請けの話を知って八ツ橋を責め、
自分を愛しているのなら、その証としてその話を断るように迫る。
悩んだ八ツ橋は結局、心ならずも満座の中で手のひらを返したように冷たく次郎左衛門を拒絶する。
呆然とする次郎左衛門。
八ツ橋のその仕打ちは男としてとうてい耐えられない屈辱だった・・。
というわけでまあ悲劇まっしぐらなんですけど。
「籠釣瓶」とは名刀の銘で、最後八ツ橋はこの刀で斬殺されることになります。
序幕の花魁道中は七越(七之助)、九重(魁春)、八ツ橋と続き、豪華絢爛なその場面を見るだけで来た甲斐があったというもの。
八ツ橋が次郎左衛門をちらりと見て婉然と微笑む様子には鳥肌が立ちました。
玉さまはほんとに・・・あれを越える美って、今後何十年も出てこないと思うな・・。
八ツ橋の間夫(まぶと読みます)栄之丞は苦労知らずでちょっと拗ねたぼんぼんという仁左衛門の独壇場なんだけど、出番が少ないこともあり、
少し物足りなかった感も。
舞台に近すぎず遠すぎず・・観易い席でした
三つとも全く違うタイプの演目だったので、
それぞれ違った楽しみ方ができ、見応えがありました。
なんかものすご~く贅沢な時間を過ごした感じ。
しかし考えてみれば、歌舞伎って実に倒錯した世界なんですよね。
でもあの女役をどんな美女(ホンモノの)が演じても面白いとは思えそうにない。
それでは当たり前になってしまうもの。
倒錯を磨きぬくとあのような美の極致に昇りつめるっていったいどういうことなんだろう??
本当に歌舞伎は奥が深いわ・・などと余韻にひたりつつ外に出ると雪でした。
急いで道路の反対側に行って写真を撮るもいまいち。
もっともっとつもって、雪化粧した歌舞伎座も見たかったです。
ところで昼の部、安くて良い席が出たら・・なんてグズグズしているうちにあっというまに満席状態になってしまい、諦めかけていたけれど、web松竹とは別ルートで今日チケットをゲットできました。
やれ嬉しや、仁左さま玉さまの「ぢいさんばあさん」がこれで観られます![]()
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こんばんは
私も歌舞伎友達が一人出来たのですが彼女も3等席派でしかも一人で行く方が好きな私と同じタイプ。
贅沢なお席で鑑賞の雪うさぎさんとはスタンスが違うのでうらやましくないも~ん!と奥歯噛みしめ強がりいってます・・・
早速の夜の部演目ガイドありがとうございます。これでより楽しめます。
福助いいですよね。
与話情のお富のちょっとしたアドリブがあ!玉様に似てる!と感じてしまいます。
<歌舞伎って実に倒錯した世界なんですよね>そうそうそこが面白い!
昼の部ハンカチとティッシュお忘れなく!行ってらっしゃい!
投稿: yattiy | 2010年2月 4日 (木) 20:27
☆yattiyさん、こんばんは♪

ご訪問ありがとうございます
贅沢なお席>いや~いつもあちこち旅行なさってるyattiyさんのほうが
よっぽどうらやましいわ~
私は去年なんかマジで旅行用の費用全部歌舞伎につぎこんじゃって
どこにも行けなくて・・(涙)
まっ、覚悟のお大尽というわけです。
でもいつもそうはいかないので、
今月の昼の部は3階にこだわってやっと見つけたんですよ。
それにしても花魁姿で、若い七之助より圧倒的に美しいって、
やっぱり玉さまはすごいです。存在自体が芸術品。
玉さまのHPを見たら3月4月ともご出演の予定なんですね。
うわ~またまた行く行かないで悩みそう。
はい、ハンカチ、ティッシュ、それに双眼鏡を忘れずに持ってまいります。
yattiyさんも10日の夜の部、存分に楽しんできて下さいね
投稿: 雪うさぎ | 2010年2月 5日 (金) 01:25