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2009年5月

2009年5月25日 (月)

ペルセポリス  ~イランのふつうの女の子♪


タイトルは知っていて、何となく気になっていたアニメ映画「ペルセポリス」
たまたま先日BSで放映され、観ることができた。
イラン出身で、現在フランスで活躍中のイラストレーター、マルジャン・サラトビの自伝グラフィックノベルの映画化。
1970年代から90年代、革命、戦争、恐怖政治など、激動のイランを舞台に、
祖国への愛憎に引き裂かれつつ成長していく少女の物語。
マルジャン自身が監督を務めている。

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ストーリーなどは公式サイトでどうぞ♪


まずアニメのモノクロの単純な線に惹きつけられた。
最近の日本のアニメとは全く違う・・・というか、ディズニークラシックと黎明期の東映動画が出会いだった私には、ジブリの「となりのトトロ」以降は殆どアニメと絶縁状態なのだが・・。
モノクロのせいか東君平の絵を思い出したりして、どこかなつかしい気も。
サラトビは公式サイトのインタビューで、実写ではなくアニメにしたことについてこう言ってる。以下引用


実写だと自分たちとは顔つきの違う人物たちの遠い国の話になってしまっただろうから。良く言ってエキゾチック、最悪なのは”第三世界”の物語。グラフィックノベルが世界中で成功したのは、絵が抽象的でモノクロだったからよ。中国でもイスラエルでもチリでも韓国でも、世界中の誰にでも関係ある物語だって思えるのに役立ったと思う。

Peruseporis












これはとても納得が出来る。
普通、日本人にとってアラブ圏は遠い世界だ。
イラン・イラク戦争など、ニュースで知ってはいるものの、
あのへんの国ってほんとに争いばっかりして・・・の認識くらいしかない。
その、こちらから見れば特殊な世界、理解に苦しむ異世界を、シンプルなアニメにしたことで、ぐっと身近なものに感じることができるのだ。
アニメならではの力、と言えるのではないだろうか。



本当に、考えてみれば世界には多くの民族がいて、
性格も状況もまったく違い、理解しあうことはむずかしい。
理解以前にサラトビが懸念するように、中東イコールエキゾチック、
またはテロ頻発地域、のイメージ?
民族ごとの性格が大きく違うのは、環境や歴史の変換の中で培われた以上当然のことなのだが、中東でのテロの頻発、それに対する過激派の声明などを読むと、まったく理解しがたい、と頭を抱えたくなる。
それでもこの映画を観て、やはりそんな理解不能な人たちばかりではない、
根本は同じなんだという「発見」も多々あって嬉しかった。

当時イランではどこでも必ずヴェールを着用しなければならず、
女性だということだけで、男に侮蔑的な言葉をかけられたり。
街を歩けば風紀取締りのおばさんたちに服装をチェックされたり。
まあ戦時中の特高警察と国防婦人会の連中がウロウロしているようなもの?

それらに対して恐怖を感じながらも悔し涙を流し、反抗心を見せる主人公やその家族。
アメリカ的自由主義の押し付けはどこでも通用するわけではないし、それが正義だとも思わないけど(日本だけでしょう、かくもすんなり浸透したのは)やはり自由とは誰もが渇望し、勝ち取る価値のあるものには違いない。
そういう点では日本の戦中戦後に思いがオーバーラップし、応援したい気持ちでいっぱいになった。

もっともウィーンに留学できるマルジはイランでは恵まれている層なのかな。
自由以前に今日の食べ物を手にいれなければならない人々も多いことも、また現実なのだろうけど。

 ペルセポリス 1 イランの少女マルジ













いつも「公明正大にね」とマルジを見守るおばあちゃんがすてき。
凛と誇り高く、はっきりした信念を持っている。
世界のどこの国に行っても、こういう女性がいるんだろうなと思うと嬉しい。


そうそう、このおばあちゃんとマルジが映画を観に行く場面があって、
その映画というのが何故か「ゴジラ」
出っ歯の日本人が描かれ、あとでおばあちゃんが言うことには
「日本人って切腹するか怪獣を作ってばかり・・」って、
オイオイ、何だよそれ・・イメージが100年遅れてるよっ!(ー"ー )annoy


しかし、あちらの人たちから見れば、日本人のほうこそ理解不能なのかも・・。
自分自身、他国のイメージをちゃんと捉えているのかと自問してみれば、
う~~ん、人のことは言えないかもしれないね・・。



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2009年5月20日 (水)

新型インフルエンザ狂騒曲


世の中は1年中で一番美しい5月だというのに、
新型インフルエンザのおかげでまたまた足を引っ張られるような話題ばかり・・。
水際作戦も空しく日本にも上陸、じわじわと関西に広がって、関東に来るのも時間の問題なのでしょうね。
幸い弱毒性ということで罹っても軽くすむことが多いことがわかって少しは安心したものの、新型というのはやっぱりブキミです。


最初の頃の政府の対応ときたらパニック気味で、新聞には外出できなくなった時のための、食料品のリストまで載っていて仰天!
戒厳令敷いて外出禁止になるのっ!?てな感じで、そうなるとほんとはすでに上陸して死者でも出てるんじゃ・・?なんて疑心暗鬼にもなろうというもの。
映画「復活の日」で、もう埋葬が間に合わず街角に積み上げた遺体を自衛隊が火炎放射器で焼いていく場面がチラチラしたりして。
でもそうではなくて、あの対応は懸念されるもっと危険な鳥インフルエンザを想定したマニュアルの実行だったそうで、
最近ではトーンダウンして、対応できるクスリもあることだし、徐々に通常のインフルエンザの対策に近づけると言ってますね。


何でも例のカナダへの修学旅行で感染者を出した高校に、誹謗中傷が殺到したとか。
でもはっきり言って、世界中を分単位で人々が移動してるこの時代、
いくら空港で防疫してみたところで防ぐなんて不可能でしょ?
遅かれ早かれ、入ってくるのは避けられなかったはず。
その高校や、ましてや運悪く感染した高校生をつるしあげて何になるんでしょうね・・。
こわいのはそういうヒステリックな感情がエスカレートすること。
集団ヒステリーがパニックを起こしたらそれはこわい。
アンタがマスクをしてなかったから感染したんだ!とかね。
何でも人のせいにしたがる最近の日本人(一部と思いたいが)なら言いそうなこと。
行過ぎた清潔志向が拍車をかけて、人間関係の破綻につながらなきゃいいけど。


一方マスコミが騒ぎすぎ、という意見も多いです。
確かに。
でも騒ぎすぎ、ですめばラッキーともいえる。
だって大して被害のない今回のインフルエンザでこれだもの。
もし致死率が10パーセントなんてことになったらどんなパニックが・・なんて考えるとそっちのほうがおそろしい。
今回だってニュースを見ていると、今の時点でも社会生活にじわじわと影響がでているようで。
ただでさえ景気が悪いのに、これ以上社会機能を停滞させたらどんなツケとなって帰ってくるのか、それもまたこわいです。



しかし!
そうは言っても「新型」インフルエンザはやはり恐ろしい。
20世紀に世界で6億人が罹り、5000万の死者が出たスペイン風邪は再燃を3度繰り返し、3度目の死者が一番多かったそうです。
若い人に死者が多かったのも何やら符号するような・・。
最初は弱毒性でも、何かの理由でウイルスが突然変異をおこし、強毒性になる可能性は十分あるらしいのですね。
(それにしても当時今のような情報網が発達してたらそれこそものすごいパニックになっていただろうな・・・)
だからワクチンの製造を急いで・・・と思いつつふと考えました。
軽いインフルエンザなら、今のうちに罹ったほうが免疫が出来て安全なんでは・・?
な~んて、しろうと考えですが。


でも全く間違っているとはいえないかも。
検索していたらこんなサイトを見つけました。

http://www.mypress.jp/v2_writers/beep/story/?story_id=1761750

スペイン風邪に罹り、回復した人の血液中には、ウイルスを殺す「抗体」が出来ている・・、とのこと。
変異、侵入、抗体の応戦、また変異、
本当にウイルスと人間は壮絶なるバトルを休むことなく続けているわけなんですね・・。
幸い医学はどんどん進歩してウイルスの研究も進んでいるのだろうけど、
ウィルスのほうにも「抗体」ができてさらにパワーアップした新種が出てくる・・そんなことが未来永劫繰り返されるのでしょうか。



ともあれ、冷静に判断して今私たちのできることは、
常識的なうがいや手洗いなどの実行、あとは無茶をしたりして免疫力を低下させないこと、くらいでしょうか。
ほんと、このまま沈静化してくれればいいのだけど。
蔓延してパニックが広がり、
マスクしてないヤツは非国民!みたいな状況になるのだけはゴメンです。think



Riracyan
























お世話になってる動物病院の看板娘、
ボーダーコリーのリラちゃん。
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2009年5月12日 (火)

NINAGAWA十二夜



先日BShiで観た「NINAGAWA十二夜」ロンドン公演。
3時間以上の大作であるにもかかわらず2回観てしまい、一応DVDに入れたものの画質が劣ってしまうのが悔しくて、(うちのレコーダーはハイビジョンでは録れませんの)もう一回観ようかな~とまだ消去できない状態。
いや~きれいだったのよ、面白かったのよ、
ワタクシごときが世界の蜷川氏を批評することは憚られますが、
あれだけの長さを一気に見せてしまう、その力量はやはりさすがです。

Jyuniya
















「十二夜」はご存知の通りシェイクスピアの喜劇。
それを蜷川幸雄の演出で歌舞伎とコラボさせたのが「NINAGAWA十二夜」
初演は2005年、歌舞伎座で、とのこと。
日本とイギリスの修交150周年を記念してロンドンから招聘され、今年の3月にシェイクスピアの本拠地であるロンドン、バービカンシアターで上演されて大成功をおさめました。
ありがたいことにNHKが早くも放映してくれて♪(色々文句もあるけど、こういう時のために受信料はきちんと払いますからね、ハイ)
おかげでリビング桟敷ながら、たっぷり楽しませてもらいました。


ともかくすべてが豪華で、鏡を使った舞台装置が不思議な雰囲気を醸しだし、のっけから惹きつけられてしまいます。
絢爛たる衣装、時に舞台を覆う桜、百合、あやめなどの花々の見事なこと、ロンドン在住の邦人はきっと望郷の思いにかられたのでは?なんて余計な事まで考えちゃいました。
その美しさはほんとに歌舞伎そのものなのですが

ストーリーはほぼシェークスピア原作に忠実のようです。
な~んて言っても「十二夜」を読んだのははるか昔のことでストーリーさえ忘れている始末。
本も無いので、とりあえず映画を借りて観てみましたが、殆ど同じです。
それにしても、様式を重んじる歌舞伎が何の違和感もなく、これほど自然にシェイクスピアに融合していることが新鮮な驚きでした。

番組の最初にバービカン劇場のプロデューサーが、シェイクスピアは世界に通用する作家だからこそそれが出来たのだ、と言っていましたがそれはお互い様かも。
シェイクスピアといえば今では世界的な古典のひとつですが、乱暴な言い方をすれば当時の流行劇作家でしょ?
歌舞伎も同じ、もともと庶民の娯楽だったのですから。
洋の東西こそ違え、スタンスとしては共通点が多いのだと思います。
蜷川さんが言っていた、「西洋から飛んできた種が日本でこんな花を咲かせました、とその花を見てもらいに行く」というコメントに心打たれました。
それって最高の「交流」ですよね。

Jyuniya6




















こちらは1996年イギリス製作の映画版
設定を19世紀に変えてあります。
でも双子の兄妹が全然似てないっつうの。


その東西のコラボ、本当に楽しめるラブコメディ、ロマンティックコメディです。
双子の兄妹であるりりしい若侍と美しくたおやかなお姫さま、そしてそのお姫さまが身をやつすお小姓の三役をこなす菊之助を見てるだけで楽しい♪
本当にまあこんな立派な跡継ぎがいて、菊五郎さんもさぞやご満足・・などとまた余計なことまで考えちゃう。coldsweats01
ちょっと悪ノリ?ながら存在感抜群なのが麻阿役の市川亀治郎。
え~っ、この女のヒト、大河ドラマの信玄役の~?などと無知な故に新鮮な楽しみ方も出来るわけで。lovely

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しかし最後に双子の兄妹が対面するシーン、いくら何でも同時に二役は出来ないのでどうするのかなと思っていたら、別の役者さんが仮面をかぶって出てきました。
いきなり八墓村!?(だって最近菊之助が佐清を演じた映画「八墓村」観たばかりだったんだもん)
と個人的には大受けでした。notes
菊之助は男性のメイクの時に何故か母上(富司 純子さん)そっくりになるのも微笑ましかったりして。


「NINAGAWA十二夜」
6月に新橋演舞場で凱旋公演が行われます。
ナマで観たらまたいいのだろうなあ・・・・・
でも7月はまた玉さまが歌舞伎座に出演だしなあ・・・
双方の公演予告をチェックしつつ、タメイキをつく初夏の宵でありました。thinkwine

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Jyuuniya5











双方めでたしめでたし・・・・。 heart04



※「NINAGAWA十二夜」公式サイトはこちらです


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2009年5月 3日 (日)

手紙に四苦八苦



先日ある方から贈って下さった句集の鑑賞文を書いたところ、
ご本人からご丁寧な御礼のお手紙をいただいた。
あら~句集を出すってやはりタイヘンなことなのね・・と、ブログに句を書き散らすだけのヘタレな俳カーの私はへらへらと考えたのだけど、
そのお手紙の達筆なこと!
和紙の便箋に書かれた流麗な文字を判読するのにけっこう苦労したりして・・。
そういえばある俳人の方からいただいた年賀状の達筆さにもショックを受けたことを思い出し、俳句の上手な方って、字も上手なのね・・と、改めて実感。sweat02


言いたくはないけれど私などは、最近何でもメールで済ませてしまうこともあり、字を書くことに関しては年々退化現象が深刻になるばかり。
いただいた手紙に返信を・・と便箋を広げたのはいいのだけど、
ボールペンは暫し宙に止ったまま。
なんかもう、「字を書く」というリズムをすっかり忘れちゃってる、という感じ?
ようやく書き出せば、何だかギクシャクギクシャク。
それに何でもない字が出てこなかったり!
その昔、書く手が思考に追いつかないほど何枚も手紙を書き飛ばした、
あの勢いはどこへ??
あ~なんでこんな字を忘れてるんだろ、と辞書を引けば、字が小さくて詳細がわからん!

仕方なくパソコンを開き、下書きをすることにしました。
あやふやな字も変換で難なく出てくる。
(いや~変換を間違うようになったらおしまいだけど、幸いそこまではボケてないようだ)
結局パソコンで下書きしたものを便箋に清書する、というハメに・・。
おかげで「なるべくきれいな文字を書くこと」のみに集中でき、書き損じることなく書き終えてまあ良かったのだけど。
なんか情けないなあ・・・。gawk


しかし考えてみれば、パソコンで文を作るには二重、三重の変換をしなければならないわけで。
まずローマ字で、それから漢字だのカタカナだのに変換、漢字の場合は同じ音感の熟語も多いのでその中から正しいものをチョイス・・と、今では慣れてしまってそれが当たり前のように思っているけど、何と手間のかかること。
アルファベットをあやつる人たちはストレートに打てばそれで済むのであって、その差ははげしいですよね。
そんなことを思っていたら、昔読んだある文章を思い出した。
昭和30年代の初めに書かれた某児童小説の一節だが、以下引用



日本の子供たちは文字といっても、ひらがな、かたかな、漢字。
ローマ字を加えると四種類も覚えなくてはならない。
これはたいへんな負担になる。
文字が一種だけの外国の子供は、小学校3年生ぐらいで皆その国の文字の読み書きができあがるというのに、日本の子供は中学校を出ても高等学校を出ても、文字を正確に書き分けることはまだまだむずかしい現状だ。
どんなに日常の道具などが進歩をしていても、精神をあらわす文字がこんなことでは、文化をすすめるのに大きなさまたげになるだろう。
「お便りひとつ書くときだって、このことばは漢字で書いたらいいか、かなにしたらいいかなんて頭をひねるでしょう。そんなわずらわしさから解放されたい・・(以下略)



昔これを読んだ子供の頃はそうかも!と納得した覚えがあるけれど、
今読んでみるととんでもない暴論かと・・。
俳句を書く時なども、ある単語を漢字にするか仮名にするか、それが句の評価を左右することもあるくらいで、でもそれが日本語の一筋縄ではいかない楽しさなんじゃないのかしら?
まあ戦後間もない頃って、なんでも日本はダメ、西欧を見習えという風潮があったのだと思うけど。
その何種類もの文字を駆使して構築される日本独特の情緒や高度な思考回路などに思いを馳せることはなかったのだろうか。
作者が健在だったら、今でもそう思っているのか、聞いてみたいところです。



いやいや、こんなていたらくでは私もエラソーなことは言えないのでした。
確かにこんなトシになっても、その何種類もの文字を完全に使いこなしているとは言えないものね。
う~ん、お習字の練習がてら、写経でも始めたほうがいいかも・・。coldsweats01


Fuji08 Uraraka















当地はうららかなGWとなっております。clover happy01







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