やもり
折りしも今日は「啓蟄」ですが、「やもり」って知っていますか?
トカゲの仲間、ということは爬虫類ですが、家に住みついて人間にとっての害虫を食べてくれるせいか、昔から「家を守る」という意味で「やもり」(漢字では「守宮」「家守」。)と呼ばれています。
ちなみによく混同される「いもり」は姿は似ているものの、蛙の仲間である両生類、水辺に生息するため、井戸を守るという意味で「いもり」と呼ばれるそうな。
もっとも別名「アカハライモリ」の名の通り、お腹が真っ赤で背中は黒く、私はずっと昔川で一度遭遇しただけですが、かなり強烈な印象でした。
対してやもりはちょっとスケルトンなイメージもあるくらい、色と言うほどの色でもない地味な姿なんですが・・・。
で、実はその「やもり」がけっこう好きだったりするのは、
ひとえに小学生の頃読んだ浜田廣介の「五ひきのやもり」のおかげです。
☆ ☆ ☆ ☆ ☆
仲のよいやもりの夫婦がある家の板壁のすきまに住んでいた。
ある春の日、昼寝をしているとその家のおじいさんがやってきて、
少しずれていた板壁を修理しようと釘を打ち付ける。
夫のやもりはその釘に貫かれ、幸い命は助かったものの、身動きができなくなってしまう。
妻と生まれた三匹の子どものやもりは心を痛め、父親やもりのために餌を運び続ける。やがて大きくなった兄弟やもりは父親を自由にする方法をさがして旅にでるが、10年経っても見つからず、年老いた両親のもとに帰ってくるが・・・。
何ともほのぼのとした泣かせるお話で、(何と言うか、浜田廣介節とでもいいましょうか)
ハッピーエンドなのだけど、5ひきの家族やもりのラストの姿を想像するだけで涙ぐんでしまいそう。
何度も繰り返し読んだ、子供の頃の愛読書です。
ところがこのやもりになかなか遭遇する機会がなく、「この家にはいないのかしらね?」なんて言っていたのでしたが・・・・。
なんとうちの猫が、最近やもりを捕ってくるのです!
幸い殺しはしないので、すぐ取り上げて逃がしてやるのですが、
今日もまた家人が床のすみにへばりついているやもりを発見。
ほんとに小さいのでまだ子供なのでしょうが、
いったいどこから捕ってくるやら・・・。
家人の手の上で写真を撮りましたが、尻尾が無いですね・・やっぱり。
調べたらトカゲと同じでまた生えてくるそうでほっとしましたが。
目なんて可愛いんですよね。
(と言いつつ、やはり私は手に乗せることはできませんが・・・。
)
昔から家守と言われて親しまれてきたのは、
やはりこのどこかとぼけた愛嬌のある顔、
トカゲよりずっとドンくさい動きなどに可愛らしさを感じてしまうからでしょう。
大きな手足でどこにでも張り付いて移動できるのは、指下板という指にある特殊な器官によるものだそうです。
ともかく~「家守」なんだから!
快適にずっと住みついてもらって、守ってもらわなきゃ。
大切にしなきゃいけないの!
だからもう絶対に捕ってきちゃダメだよ!
と猫に申しわたしたのだけど・・・
わかってくれないだろうなあ・・・。![]()
こちらは去年の暮れ、どこかから逃げてきたのか、
ベランダのレールの中に隠れていたやもり。
あ、これは尻尾が無事だわ。
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