PEI旅行記6/6月の花たち
初夏であるPEIにはたくさんの花が咲いていたが、わりと地味めな花が多い、
という印象だった。
グリーンゲイブルスの庭にはもちろんアンが「雪の女王」と呼んだりんごの花が咲いていた。
あまり大きな木ではなく、過去に大嵐で折れた木もあったと聞いたので、きっと何代目かのりんごの木なのだろう。なのでまだ「雪の女王」のイメージにはほど遠い。
りんごの花にも色々種類があるらしく、日本でもよく見るピンクの混じったものや、ずいぶん小型の花もあった。
実のほうはどう違うのか・・今度はぜひ秋に来たいものだ。
(って早くもRevisitする気っ?)
見事だったのはこの「ケマンソウ」。というより「鯛釣り草」の名前のほうがそれっぽいかしら。
アンが初めてダイアナの家を訪ねた時、「きれいに貝がらでふちどった小径がぬれたリボンのように庭を縦横に走り、小径をはさんで花壇には古風な花が咲き乱れていた。ばら色のブリーディング・ハート・・・」
と真っ先に出てくるブリーディング・ハートがこの花。
所変われば鯛がピンク・ハートになってしまうのね。
「お化けの森」でまず迎えてくれたのは、この「スターフラワー」。
風情としては洋風ニリンソウという感じ?
文字通り、ほの暗い森の中の星のよう。
スターフラワーを髪に挿すわ、という描写はたしか「アンの青春」にあった気がする。
アンの赤い髪にはやはり白い花が似合いそうだ。
たくさん咲いていたのは「バンチベリー」と言われるこの白い花。あちこちに群生していて、この花が一番多かっただろうか。
面白かったのはいくつかの群生でだけ、葉の一部が白くなっていたこと。
まるで「半夏生」みたい。
ちょうど時期も一致するし・・もっとも学名を調べても科が違うので同じ仲間ではないらしいが、ちょっと不思議だ。
こちらは標識によると、「Bluebead Lily」
これも最盛期らしく、群生していた。
周囲にいた誰かが「ツバメオモトね」と言っていたので後で調べてみたら、
確かにツバメオモトの仲間らしい。(但し日本のは花が白い)
やはり北方系だけあって、日本では北国か高山へ行かないと見られないようだが・・・。
秋に青い実(bluebead)がなるのでこの名がついたらしいが、いったいにカナダではやたら「Lily」のつく花が多い。これのどこがLilyやねん、とつっこみたくなる花が多いような・・。
そういえばアンがリンド小母さんの庭でつんだ「白水仙」も「June Lily」」と訳されている。
白水仙はモンゴメリが大好きな花で、自らそのように呼んでいたそうだ。
さて、問題はこの花。
名前がわからず検索してみたら、こんなサイトを見つけた。
これによると、名前は「Canada mayflower」となっている。
メイフラワーといえば・・もしかしてサンザシ?
「ほんとうに、さんざしなんてない国に住んでいる人がかわいそうだと思うわ (中略)さんざしがどんなものか知らないし、それがなくてもべつに何とも思わないなんて、それこそ悲劇だと思うわ」
と、これほどまでにアンが絶賛した「さんざし」。
実は今年出た「赤毛のアン」改訂版ではこの部分に注釈がつき、「さんざしは原文ではメイフラワーとなっており、カナダではツツジ科イワナシ属の植物ですが、訂正せずにさんざしのままにしました」とあったのだ。
なので、このカナダメイフラワーが「さんざし」かと思ったのだが・・
なお調べると全く別の花であることがわかった。
ですよね、そんなに絶賛されるような花ではないもの。
アンに出てくるメイフラワーはアメリカイワナシに近く、もっと華やかな花。
結局このカナダ・メイフラワーは別名「ワイルド・リリー・オブ・ザ・バレー」(これまたリリー?!)というわりと地味な花、というのが正解だったのだが、
ああややこしい・・・。
こちらはおなじみ、キンポウゲ。
英語ではバターカップ、ってほんとそんな感じだ。
アンが帽子をこの花で飾って日曜学校へ行ったのだっけ・・・。
この花も正確な名前がわからないのだが、形はどう見てもスイカズラなので、
英語で言う「ハニーサックル」の仲間だと思う。
日本では白い花がクリーム色に変わるので「金銀草」とも呼ばれる花ね。
ハニーサックルは園芸種も含めると何百種類もあって、色も豊富なようだ。
ピンクのは初めて見たけれどきれいね・・
園芸種のピンク、さがして家でも植えようかな・・・。
そして6月の森の真打はこのワスレナグサ。
森の入り口から奥のほの暗い小径にまで、群れ咲いていた。
英名「Foget me not」
わたしを忘れないで・・・
なんと切なくロマンティックな名前でしょう。
歩いていると細い脇道の奥のほうに、もっと大きな群生が・・・
なんてついふらふら入り込んでしまい、
おっと、迷子になったら大変・・・。
どうしてこう青い花に惹きつけられるのだろうか。
ほのかなブルーの灯をともしたような勿忘草、その幻想的な光景は
深く心にやきついてしまったようだ。
アン風に言ってみれば、「あれは花たちの置き忘れられた夢で、それがぼうっと悲しみの青い色を放っているんだと思うの。」な~んて・・・・
アンの時代にはなかったが、今PEIで一番有名なのはこのルピナスだろうか。
6月の下旬からいたるところで満開になるそうだが、ちょっと早すぎた・・・
あちこちの草原に、ぽつりぽつりと咲き出しているのは見ることが出来たが、
かなり大型の花だけに満開になったらどんなに見事だろうか。
これもまた次回のお楽しみということで・・ヾ( ̄o ̄;オイオイ
そうそう、もうひとつ見たかったが叶わなかったのは、
州の花として名高い「ピンク・レディスリッパ」
これは日本で言う「アツモリソウ」のことで、PEIでも今では貴重な花らしく、
ちょうど咲くシーズンだったが見つけることは出来ず、残念だった。
それにしても花の名前、所変わればほんとに面白い。
悲しい歴史を思わせる「敦盛草」が、レディ・スリッパだものね
(さきほどのサイトに画像あり)
さてさて、キャベンデッシュ滞在ももう終わり。
明日は早くもシャーロットタウンに移動する日だ。
最後の夕食は何食べようかな・・って、野菜!野菜が食べたい!
何しろこちらへ来てから殆ど野菜を食べていない。(朝食にも出ないし。)
レストランに飛び込んで真っ先にサラダをオーダー。
これは「サマー・サラダ」という名前の、マンダリン・オレンジとスライスアーモンドを使ったサラダ。
ドレッシングもラズベリー味で、酸味が利いていて美味しかった。
もうひとつは「Bubbly Bake」というシーフードのグラタン。
ロブスターやホタテ、ムール貝をクリーミーソースで焼いたもので、
白ワインによく合った。
それにしてもあちらのレストランはサイドメニュー?を必ず聞かれるのがちょっと煩わしい。
たいていはポテトをつけるらしく、フライドポテトはいらないのか?とか。
「Tha's all」と答える口調がだんだん「プラダを着た悪魔」のメリル・ストリーブみたいになってきたりして・・・(;^_^A
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こんばんは。
お花の咲く広い草原、大地、いいですねえ。
ハデハデな花じゃなくて、いかにも野に咲く素朴な花という感じが素敵です。
アンが帽子を飾ったきんぽうげ、アラン夫妻を迎えるためテーブルを飾った花、ダイアナがアンの髪に挿した摘みたてのバラ、そしてすみれの谷…そういった、おとなしやか(マリラっぽい言い方をしてみました)で可憐な花たちが次々と思い浮かんできました。
特に勿忘草は素敵ですねえ…ほうっとため息が出そうです。
投稿: 澪 | 2008年7月14日 (月) 21:44
☆澪さん、こんばんは
私も勿忘草には感動しました。

アンじゃないけど、ほんとに花の魂そのものといった感じで。
今年出た改訂版を読むと、旧版より植物のことも詳しく書かれているみたいで
興味深いですよ。
マシュウのお墓に植えたスコッチローズってどんなのかしら、
なんてつい検索してしまいます。
マシュウやマリラの母親が母国から持ってきたということは、
クスバート家はスコットランドからの移民ということですよね。
アンが「ボニー」と名づけた「りんご葵」とは
「アップルゼラニウム」というハーブだとか・・
ちょうど私も先日、蚊よけになるというゼラニウムを買ったのですが、
やはり果物系のいい匂いがします。
そんな視点から見るといろんなことがわかってきて、
アンはまだまだ楽しめそうです
投稿: 雪うさぎ | 2008年7月15日 (火) 22:18