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2008年3月22日 (土)

ついでに・・・「11人いる!」のことなど



「サンシャイン2057」にちょっと書いた「11人いる!」は小学館漫画賞を受けた萩尾望都のマンガ。
私はこれが「別冊少女コミック」に連載されたのをリアルタイムで読んでいるが、もう本当にワクワクする面白さだった。
調べてみたところ 連載は1975年・・・ってもうそんなに昔になってしまったのね。

アニメビデオ化されたのが1986年とのこと。
最近DVDを手に入れたのだが、国内のものは廃盤になったのか見当たらず、
アメリカで販売されているもの。
もちろん日本語の音声も入っているので、同じように楽しめる。
キャラクターもストーリーも原作に忠実で、時代に合わせた変更部分はあるものの、原作の魅力を充分に伝えている。

Eleven

人類がワープ航法を発見して宇宙へ進出してから数世紀
さまざまな異星人との出会い、争いと和平を繰り返し、今では星間連盟の一国家となっている遠い未来の話。
種族、星系を越えて星間連盟により設立された宇宙最高の教育機関「コスモ・アカデミー」があった。
卒業生はどの世界でもエリートを約束されるが、当然試験は超難関。
さまざまな星から夢を抱き、受験にやってくる若者たちがいる。
主人公タダもその一人だった。
学科試験をクリアした彼を待っていたのは、サバイバル能力や協調性を試される10人一組の最終試験。
タダのグループに課せられたのは漂流する無人の宇宙船で53日間を過ごすこと。
ところがその宇宙船「白号」(アニメではエスペランサ号)に到着したのは10人ではなく、11人だったのだ。


のっけからのアクシデントに戸惑う受験生たち。
廃墟と化している宇宙船では、時限爆破装置が作動し出したのを皮切りに次々に事件が起こっていく。
53日以前に助けを求めるスクランブルボタンを押せば、その時には全員が不合格になる。
いったい誰が11人目で、何の目的で船に乗り込んだのか。
疑心暗鬼の中で、彼らは無事53日を過ごすことが出来るのだろうか・・・

とそんな感じのストーリーなのだが、宇宙船という密室の中で11人が協力し、時に反目しあいながら難関を切り抜けていくテンポの良い展開が飽きさせない。
充分に「少女マンガ」していながら、本格SFの醍醐味を味わわせてくれる文句ない傑作だ。
これはもう萩尾望都にしか描けない世界♪
ちなみに一人多い、というストーリーは座敷童子からヒントを得たとか。
座敷童子からSFって・・発想の柔軟さがスゴイ coldsweats01


「友情・ロマンス」のテイストもたっぷり
まあ地球上の「異人種」が「異星人」になっただけなのだが、それぞれの星の事情や、コスモ・アカデミーに合格したい切実な理由などを打ち明けあう場面には心温まるのよね。
そんな時代が本当に来たら、何て素晴らしいだろう・・・とつい夢見てしまう。

Eleven3 Eleven4









萩尾望都のもうひとつのSF大作といえば「スター・レッド」があるが、あれも映画化に充分な作品だと思う。
でも「明るさ」「希望」という輝きを持つ「11人いる!」をやはり最高傑作に押したいかな。
あとブラッドベリの作品を素にした「ウは宇宙のウ」はとってもメランコリー。
気分が沈んでいる時読むと浮かばれないが、その暗さもまた捨て難い。



かように素晴らしいSFも彼女の作品のほんの一部。
コメディからシリアスまでそれはそれはもう驚異的に素晴らしい作品の数ときたら膨大なのだ。
書いたらキリが無いので、それはまたいずれ・・・・。

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